介護の基本を覚えるデイサービスという仕事

デイサービスは通所介護とも呼ばれ、利用者の介護施設への送迎から施設内での介護、帰宅の送迎までが1セットになっている。
業務のフローは日中帯で完結するものだ。
担当者の人員が極端に少ない等の問題が無い限り、介護職の中では勤務時間の融通が効きやすい部類に入る。

デイサービスの担当者には利用者一人一人の健康状態を正確に把握する事と、病気と薬の知識が求められる。
薬の知識は薬剤師の資格が必要で、誰でも出来るという訳でもない。
そして、利用者一人一人の現状を把握する為には熟練のキャリアを必要とする為、ケアマネージャーの提示する計画に従う形で業務に取り組む事になる。
介護を行いつつ利用者の健康状態を記録する役割も与えられるが、施設の終了時刻までに記録が出来なければ、次回の担当者へ引き継ぎを行う事もできない。

デイサービスのスケジュールの多くに午前中の入浴があるのは、体調の異変が起こりやすい入浴の時間帯を午前中に割り当てる事で、リスクを早期に把握出来るようにする為の配慮である。
この様に、介護の為に周囲に気を配りながらも、シビアな時間管理も要求される。
実務面はケアマネージャーの計画に沿った活動になることから、ケアマネージャーの腕前が担当者への評価に直結するという側面も持っている。
しかし、老人ホームの様に交代制や夜勤などが無く日勤帯のみの仕事であり、介護職を初めて取り組む人にとって強い人気を持っている。
資格取得を目指し実務経験の足がかりを作るには、適切な業務の1つではないだろうか。